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World without End / Ken Follett [>E-H]

World Without End タイトル不明。なんで?てっきり大航海時代かと思いきや、大間違い。
前の作品The Pillars of the Earthから2世紀後のKingsbridgeに生きた人々の話。どちらから読んでもかまわないとうたってあるだけあって、タイプも一緒。手が痛くなるほど厚い本なので、同じような展開、同じようなキャラクターにだんだん飽きてきて、それぞれのエピソードが、どう片付いたかわかればそれでいいや、という気になってくる。今回のキャラクターの中には清涼剤になる人がいなくて、さらにどちらの作にも共通して「改心」というのが全くないので(Pillarsにはたった一箇所あったか)、悪いやつは悪いまま、悪いことをしているという自覚なしに生きて死んでいく。それに優しかったり残虐だったり、意地悪だったり親切だったりするのは生まれつき、それを生かした環境にいなければ(残虐だったら騎士なってずっと戦場にいるとかね)世の迷惑になるだけで、育ちで治せるものではないというのは小説としては救いがない。
合点がいかないのは男ってそれほど下半身に支配されているものなのかな、ってところ。キャラ的にそれはないっしょって言う人が引っかかったりしてる。うーん。
それと、兄弟だの親子だのという割りに、自分が成功しても経済的な面倒は一切手を出さなかったりするし。相手を陥れても財産がほしいという関係のほうはわかるんだけど、犯罪の糊塗はしても日常は助けないのは不自然じゃないの?
すべての言い訳が宗教なのはこの時代の欧州では仕方ないし、女性の社会的地位についてもこの時代に生まれちゃったら、うまく生き抜くしかないよねぇ。要領よく立ち回るより現代のフェミニズムのようなことを言い続けるCarisのほうが、少し不自然。彼女だけは生きていくために痛い思いをすることがなくて、不公平だよ。やっぱり生まれ? Apr. 2008


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