SSブログ

Burnt Shadows / Shamsie, Kamila [>P-S]

Burnt Shadows 第2次世界大戦も終わる頃の長崎で教師をしているHiroko。 当時の女性としては自立心が旺盛だった彼女はドイツ人のKonradと結婚する予定だった。
全てを変えたのは投下された原子爆弾。たった一人の肉親だった父親とKonradを失った彼女が得たものは、背中に焼きついた母の着物の図柄の鶴が2羽。

はだしのゲンも参考資料にあげているこの作品は、戦争の落とす影と欧米諸国の無知なる傲慢さを描こうとしているのか、民族の独立に欲得で介入する「先進国」の身勝手さを描こうとしているのか、またそれを従容と受け入れる「第3国」の弱さを描こうとしているのか、はっきりとしない。
とにかくいろいろ入っていればお得ですよーというアジア系のものの売り方かななんて思ってしまったりして。

ただ、これが米国で出版されている。被害者でも加害者でもない立場の人間(作者)が、原爆投下はアメリカ人を救うために必要だった、と日本人に向かって言えるアメリカ人を描いているところには意義があると思う。
アメリカ人の読者がこの数行に、アメリカ人があまりに単純素朴、自己懐疑がなく描かれていることをどう思うのか、ちょっと興味がある。それ以前に気づかないかもしれないけど。 Jul. 2009


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

トラックバック 0

'T' is for TrespassThe Invention of Cur.. ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。