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'T' is for Trespass [Grafton, Sue]

T Is for Trespass (Kinsey Millhone Mysteries) 老人介護問題と、ID盗難が今回のテーマである。
コンピューターが普及していない1980年代にもいろいろとやり方はあったようで、盗んだIDと自分の顔をじっくりと確認される機会を作らなければ結構たくさんの仮面をとっかえひっかえできるようだ。

また違う手法で書かれている今回、自分と「同じ」仕事内容なのに、有資格か無資格かで給料や待遇が違うとID盗難に走る犯人。今日本で騒がれている派遣社員の解雇を思った。
事件とは関係のないKinseyの私生活だが結局Santa Teresa警察の中川君とは別れてしまったようだ。相手との違いをなかなか受け入れられないKinsey。面白かったのはベッドで誰かにぶつからずに寝返りが打てるのがなんだか嬉しいことだ。欧は知らないが米では夫婦や恋人は同じベッドに寝ないといけない暗黙のルールがあるようで、そんなだったらアルド・ナリスやアンジーのように一人じゃないと眠れない私は慢性寝不足でぶっ倒れるだろう。日本人でよかった。別々に眠ったっていいと思うのだけれどねぇ(事件に全く無関係)。

また今回も犯人死亡。べつにKinseyが殺しちゃったわけじゃないけど(1人別件で防衛のため殺しちゃっているけど)、なんだか不満。死ねば細部は書かなくていいけど、そんなところ手抜きしても…。
人が人を裁くこととか、司法制度の限界とかを論じるつもりはないのだけれど、犯人にはやはり、捕まったことを生きている限り悔しがるとか、いい人だったら悔悟の念にひたるとか、死んでおしまいというのはどうも納得できませんよ。 Dec. 2008


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渡辺

はじめまして。
アメリカ在住で最近洋書のブログ始めました。
私も昔Graftonが好きで読んでいましたが、途中でドロップアウトしてしまいました。ミステリーがお好きなようですね。
感想の交換などできればうれしいです。
それでは。
by 渡辺 (2009-01-16 07:59) 

jude

コメントありがとうございます。
ちょっとコミック漬けになっていて、ここが疎かになっていました。
せっかくコメントいただいたのに、失礼しました。
これから渡辺さんのブログをお訪ねします。

by jude (2009-06-05 12:08) 

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