鬼平犯科帳 1~24 [池波正太郎]
引越しで本を置く小部屋ができて(コミックと半々なのはご愛嬌)、並べなおしていて、読み直したくなり、また最初から一気に読み通してしまった。(なんとセンスのない文章よ)
一般には調子よく始まった鬼平も、作者の年齢と健康状態の悪化とともに、暗い影を帯びてくると言われているけれど、鬼平本人も年をとっていくわけで、いつまでも年を感じてくれなかったらかえって現実味がないと思った。その代わりに忠吾たちが育ってゆくわけだし。
一冊は薄く、連作短編集プラスたまに長編でも、24冊も読めば結構な量があるのにリズム感がいいので読み味がよくまったく苦に感じない。何がすごいってひらがなの妙味。うまいよなぁぁ。
英語に飽きてきたら、日本語の美しさをまた味わうためにドンと読もう。 Sep. 2008
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