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ネジ式ザゼツキー [島田荘司]

ネジ式ザゼツキー (講談社文庫) 久々の御手洗潔。過去2、3失望してきただけに一体どういうことになるか、半々の気持ちだったんだけどまぁ、なんとか。がっかりした前の作品とはやはり違う。ベストというわけではないけど。
相変わらず破天荒でどこから本当でどこから作り話なのかよくわからないが、脳科学の勉強はものすごくしているようだ。流浪の民の音楽の話は少ししか出てこないけれど、面白かった。彼はロマといっているけれど、Romaというのは英語の本でも見たことがあって、イタリアのローマとどういう関係なんだろうなどとその時は思っていたけど(大文字で始まっていたし)、後でゆっくり辞書でも調べてみよう。
お互いをかばいあう恋人たちや、自分が事件に巻き込んでしまったためにまともな暮らしを失った友人の面倒を見続ける男など、心温まる話に終わっていいはずなのだけど、なんだかちょっとそういう、最後のディナーのようにほろっと来るものはなかった。
気になった点は御手洗に自分の感情を話させるところかな。彼は行動や台詞にちょっとした感情(大事なことは隠しても)の動きが出る人なので、わざわざそれを書かないでください。 Mar. 2008


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