清談 佛々堂先生 [服部真澄]
抜け目ない作者。最近読んだ本の通り、古民家を自分の家の建替え材料にしてしまうくらいなので、骨董美術関係はお手のもの。ちゃんと飯の種にしてしまうところがタフでいいわぁ。
年齢、容姿不詳が妙にはまる(本名すら出ていない)先生が、日本古来の美術、工芸関係者を助けてゆくのだが、実は自分が楽しみたいというのが本音…解説者が書きやすそうな設定。
どの作品もフィールドワークが厚い作者なので、ここでも様々な骨董・美術工芸界の表裏がのぞけてとても楽しい。自分の知っていることと比べても、かなりいいところを突いて描いていると思う。
そうそう広い世界でもないので、次が出るか不安だけれど主人公の先生以外にも面白いキャラクターが多いので、ぜひいつかまた読みたいものである。 Dec.2009
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