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The Quilter's Legacy [Chiaverini, Jennifer]

The Quilter's Legacy: An Elm Creek Quilts Novel (Elm Creek Quilts Novels) 前回のRunaway Quiltから引き続き、Bergstroms家の話である。今回は一時代下がってSilviaの母Eleanorについて語られる。体が弱く、優しい上品なLadyとしてSilviaに覚えられているEleanor。NYのハイソなLockwood家に生まれた彼女は、たしかに幼い頃から心臓が弱く、長生きも結婚も無理と言われて育ったきた。しかし精神は活発、なにかとかばってはいろいろなことをさせてくれるnannyのMiss Langleyに心酔している。
子供は若かった頃の親を知らない。知っているのはある程度完成した人格(良くも悪くも)で、悪戯をして駆け回わり、誰かに胸をときめかせ、失恋に泣き、友人と笑い転げる親なんて多分想像することはないんだろう。
実は私はnosyな子供だったので、親の若いときのアルバムを見るのが好きだった。ちょこっと走り書きしてあるメモなどから、今見ては想像もできない、恋愛真っ最中、新婚ほやほやの両親を想像した。今でも、ロミオとシンデレラの「大人はもう寝る時間」なんて聞いて、子供だなぁとおかしくなったりする。
閑話休題。Silviaは亡姉Claudiaが売り払って散逸してしまった母のキルトを探す。それぞれのキルトに絡めて、SilviaのEleanorの一生が語られる。そこにSilviaとAndrewとの結婚に反対する彼の子供たちがからんで、大人になってからの親子のあるべき姿を考えさせられる。深い話だった。
Silviaが許せなかった姉Claudiaは、実はどんな人だったのかいつか語られるのだろうか。 Apr.2010


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The Runaway Quilt [Chiaverini, Jennifer]

The Runaway Quilt (Elm Creek Quilts Novels) 米国の歴史の授業はCivil war一色といってもいいくらい(それしか微妙な問題なしに教えられないのかも)。Elm Creek ManorがあるPennsylvaniaは北へと逃れていく逃亡奴隷の通り道だったようで、Slyviaは祖先(と言っても2代程度)がそれを助けていたことを大変誇りに思っていた。
ところがSCからQuilt campに参加したある生徒から見せられた一枚のキルトをきっかけに長い間なおざりにしていた屋根裏の整理とともに大叔母から遺されたキルトを探すことに。そこに納められていたのは最初の移植者Hansの姉であるGerdaの手記であった。
Gerdaの視点のみから書かれていることを考慮しても英雄だと思っていた祖先は実は弱さをもつただの人間でSlyviaは今まで誇りのよりどころにしてきたものを揺さぶられてしまう。
そんなSlyviaを暖かくサポートする仲間たちがよい。他人にはよく見えていることもあるし、それを素直に聴けるようになった彼女にも拍手。
黒人問題というのは未だ解決されていない米国の大問題だが、女性問題も含め、優越種と思いたい人間の性、たまたまその位置にいることができた白人種、世界の諸悪の根源を担っているように思える利用者の都合のいいように解釈した一神教、などに思いが及ぶ。規模が大きすぎて誰もが満足できるような解決策があるとは思えないが、隣人と星単位で物が考えられるようになるといいのかな。 Mar.2010


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The Cross-Country Quilters [Chiaverini, Jennifer]

The Cross-Country Quilters: An Elm Creek Quilts Novel (Elm Creek Quilts Novels) Elm Creek Manorも落ち着いて、本業のQuilter's Campも十分軌道に乗っている模様。キャンプに参加するQuilterたちのお話。シリーズ化もこれなら楽勝ですね。アイデア秀逸。

さて今回の主役たち。年老いたTV人気女優でもシリーズが終わってしまい、次の仕事には針も持ったことがない自分が熟練Quilterであると売り込まなければならないJulia、誕生日の週には毎年キャンプに参加することを決めているおばあちゃまのVennie、浮気な夫に三行半をたたきつけたが子供まで無視する夫に困り果てている宇宙ロケット科学者のMegan、成績優秀将来有望な大学生の長女の突然の結婚宣言に戸惑っているDonna、成功したQuilterでありながらスランプに落ち込んでいるところに離婚した娘が自分に内緒で父親とも言っていいくらいの年の男と会っている(それも息子を連れて)ことにさらにショックを受けるGrace。
米国は広いのであちこちから一箇所に集まってキャンプに参加しても終わればなかなか会うこともできない。高年齢組はPCなんて触らないし(触る方もまだメール交換のみ、チャットはないのよね)Juliaにいたってはみんなの手紙はファンレターとみなされて本人に届かない。それでも各々が抱える結構シリアスな問題を励ましあいながら解決していく。Challenging Quiltというのが今回のお題で、これはパターンというより精神的なもの。自分が抱える或る問題が解決するまでQuiltを完成させない、パターンはその内容に沿ったものを選ぶ、という手芸とはあまり関係ないグループセラピーを髣髴させるようなものだ。まぁ、みんな元気になるなら、何でもいいんだけどさ。体が動かなくなっていく不治の病に罹ったグループの一員に彼女の長年の友人でもあるSilviaがかける言葉がとてもよかった。あ、そういえばSarahたちは黒子状態です。 Feb. 2010


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Round Robin -An Elm Creek Quilts Novel [Chiaverini, Jennifer]

Round Robin: An Elm Creek Quilts Novel (Elm Creek Quilts Novels) 2作目。ストーリー自体は独立しているので個別に読んでも問題なし。前回は主人公たちの出会いと、Elm Creek Quiltsの立ち上げで、離れていた住人と放置されていた昔の邸宅がもう一度生気を取り戻す話だったが、今回はメインの2人を取り巻く友人たちもまた主人公。それぞれの生活や過去、問題が少しずつ語られて、解決するものもあり、方向付けが決まるものもあり、という感じ。キルティングには詳しくないけれど、タイトルRound Robinというのはそれぞれが完成したパーツを持ち寄り、センターパーツに取り付けて1つの大きなキルトを作るものらしい。この作品をよくあらわしたタイトルである。それぞれのパーツは全体を損なわないよう気をつけて作らなければならないし、1人が遅れても全体が作れない。編み物やビーズなどの手工芸と違って、キルティングは1人でも作れるけれど仲間がいたほうが効率的。そうして人が集まるので出来事も色々起こるというのがとても面白い。 Feb.2010
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The Quilter's Apprentice -an Elm Creek quilts novel [Chiaverini, Jennifer]

The Quilter's Apprentice (Elm Creek Quilts) 図書館で本を借りている時にこのシリーズの新作を棚で見かけた。紹介を見る前にこれはシリーズで、絶対面白いと言う予感が。図書館員に調べてもらったらやっぱりシリーズだったので、早速一冊目をリクエスト。届いた本の貸出手続きをしてくれた人が、このシリーズは大人気なんだよ、と言っていた。そして本を置く気にすらならず珍しく一晩で一気に読み通した(暇もあったんだけど)。うん、予感ってすごいねぇ。
経理のSarahと造園のMatt。ペンシルバニアの大学町に住む2人は3年目の浮気は無関係の仲良し若夫婦だが、生活の方はあまり予定通りとは行かず、Mattは失業しちゃうし、Sarahの仕事は生活のため。Mattの仕事がよその小さな大学街に見つかったこともあって、心機一転お引越し。ところが今度はSarahの仕事が見つからない・・・。
Sarahがアメリカ人っぽくないのが面白い。気が小さくてあがり症。険悪な雰囲気にならないように言いたいことを引っ込めちゃうなんて、日本人?一生懸命がんばっちゃうところは少女漫画の主人公のようだ。そしてMrs. Silvia Compson、ツンデレは洋の東西を問わない?調整役の主人公を除いてみんなそれぞれとっても個性的。でも手仕事を通じて培った友情は「悪いところも含めて友達、同じように自分の短所も受け入れてもらってる」なのである。波風立たないように気を使うSarahにはこれも新しい発見。
最新刊までにはまだまだ何冊もある。ああ、楽しみ。 Jan.2010


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